NPO法人市民創作「函館野外劇の会」(中村由紀夫理事長)は5日、2021年版カレンダーの販売を開始した。新型コロナウイルスの影響で今夏に予定した第33回公演が実施できなかったこともあり、1988年から2019年まで過去32回の公演で使用した歴代ポスターと上演中の名場面を組み合わせた。
例年、その年の公演の名場面を振り返る写真を使いながら制作してきた。土谷雅宏事務局長は「公演がなくても野外劇の会として途切れることなくメッセージを出したいとカレンダー制作を決めた。歴代のポスターが素晴らしく、野外劇に関わってきた人たちに懐かしんでいただけるのでは」と話す。
B2判7枚組(1ページ2カ月分)で、表紙は第8回までのポスターを並べ、カレンダー部分にはポスター4枚と歴代名場面を使用した。記念すべき第1回のポスターは「そのドラマを『五稜星(ほし)よ 永遠(とわ)に』と名づける」とするコピーや野外劇のロゴが入ったデザイン。翌年からは公演場面の写真を使用し、中には事務局にも1枚しか残っていないポスターもあるという。
カレンダー制作と合わせて改めて野外劇の歴史を知ってもらおうと、同会は9日から11月13日まで、五稜郭タワー、テーオーデパート、市企業局庁舎、市中央図書館、市役所の5会場を巡回するポスター展も企画した。
来夏の公演実現に向けて中村理事長は「いろいろと考慮しなくてはならないことが多く、新型コロナウイルスの流行状況次第だが、対策を取りながら何とか開催できるように取り組みたい」と話している。
カレンダーは1500部発行、1部1100円(税込)。同会事務局、五稜郭タワーなどで取り扱い。20部以上の注文で、企業名などを無料で入れる(11月20日締め切り)。問い合わせは事務局(0138・56・8601)へ。(今井正一)