函館市文化・スポーツ振興財団(佐々木茂理事長)はこのほど、今年度の「益田喜頓賞」に昨年5月19日に市芸術ホールで行われた「岡島緑バレエスタジオ第10回発表会 創立20周年 『くるみ割り人形』全幕」を選出したと発表した。表彰式は11月3日に予定している。(今井正一)
函館出身の喜劇俳優益田喜頓さん(1909~93年)の功績にちなみ、過去1年間に市民会館、市芸術ホールで上演した舞台芸術活動を対象に審査し、表彰している。2000年度からこれまでに17個人・団体が受賞した。
同スタジオは1999年に設立。受賞公演では、節目も重なり、世界三大バレエのひとつ「くるみ割り人形」に挑んだ。同財団は選定理由について、「照明や背景の舞台構成が大変素晴らしく、緻密に推敲(すいこう)された演出による完成度の高い舞台芸術であった。子供たちの力量に合わせたキャスティングや演出の工夫等、よく研究されていることを高く評価した」としている。
主宰の岡島緑さんは「取り組みを評価していただいてうれしく思う。新型コロナウイルスの影響で自粛時期が続いたりしたが、受賞の知らせに生徒たちもとても喜んでいる。舞台をつくるのが大変な時期だが、心が豊かになる舞台を観てもらえるよう精進していければ」と話している。