函館市民映画館シネマアイリス(本町22、菅原和博代表)は24、25の両日、1996年5月24日の開館から23周年を記念して、全上映作品を1本1000円で開放する。社会派作品からホラー、アニメ、話題作まで8作品が対象となる。
対象作品のうち、「誰がために憲法はある」(井上淳一監督)は、原爆朗読劇を続けている女優・渡辺美佐子らの活動を描いたドキュメンタリー作品。韓国映画「金子文子と朴烈(パクヨル)」(イ・ジュンイク監督)は、1923(大正12)年、関東大震災後の混乱の中で思想犯として逮捕された実在の朝鮮人男性と日本人女性を描いた。
菅原代表は「『誰がために-』は、全国で反響が広がっている志の高い作品。『金子-』と米映画『記者たち 衝撃と畏怖の真実』(ロブ・ライナー監督)と合わせ、アイリスらしい社会派がそろった」と話す。
このほか、上半期のインディペンデント映画界の話題をさらっている邦画作品「岬の兄妹」、第91回アカデミー賞で作品賞など3部門受賞の「グリーンブック」、ミステリー小説の映像化作品「アガサ・クリスティー ねじれた家」、ホラー作品「ハロウィン」、人気アニメ「劇場版 響け!ユーフォニアム~誓いのフィナーレ」が対象。
菅原代表は「年間100作品以上を上映しているが、これからも1本でも多くの作品を届け、愛される映画館を目指して続けていきたい」と話している。
各作品ともに上映は1日1回のみ。作品ごとの入れ替え制。学生は800円。上映時刻の問い合わせは同館(0138・31・6761)へ。(今井正一)