【七飯】特徴的な文様などを持つ土器を集めた特別展「デザインする土器~『かたち』と『もんよう』」が、町歴史館(本町6)で開かれている。道南地域で発掘された縄文時代、続縄文時代を中心とした108点が並び、考古学資料としてだけでなく、アートとしても見て楽しめる内容となっている。
会場には同館所蔵品に加えて、北斗市や森町、木古内町など6市町の教育委員会や厚沢部町郷土資料館などの資料を一堂に集めている。
ショーケースには、三角や丸などモチーフを連ねた文様、文様を描いていない「無文」の土器など、それぞれの特徴ごとにスペースを設ける。つぼ型が有名な中、江差町で出土した箱型の珍しい形をした土器や、森町で出土したつぼは、ところどころ文様をすり消してカニのハサミのようなモチーフを際立たせている。七飯で見つかった続縄文時代の皿には、底に文様が描かれており、展示物の下に設置している鏡越しに斬新なデザインを見ることができる。それぞれ見どころを記した説明文も添えられている。
このほか土偶や土製品の中でも造形美に優れたものや、土器片に触れたり子ども向けの土偶形の塗り絵コーナーも用意している。同館は「何千年も前に作られたものでも、工夫して見せようとしている意図を感じてもらいたい。難しく考えず、面白いものなんだという感覚で見てもらえれば」と来場を呼び掛ける。
2月末まで。入場無料で午前9時~午後5時。(蝦名達也)