函館オペラの会(大坂吉明会長)主催の公演「魔笛」が、11月16日午後2時から函館市民会館大ホールで上演されることが決まった。大道具や演出面で新たな形を模索し、大人も子どもも楽しめる舞台を目指す。
公演の内容は1日に開かれた総会で決定された。同会は1990年に前身の「函館市民オペラの会」として発足し、20回の公演を行った。その後2014年に新体制となり、今回が再編成後6回目の公演となる。前回(23年)は同会初となる日本語作品「不思議の国のアリス」を成功させた。
「魔笛」は1994年に初演。モーツァルトの五大オペラと呼ばれる歌劇で、舞台は古代エジプト。魔法の笛に導かれた王子タミーノがさまざまな試練を乗り越え、夜の女王の娘パミーナと結ばれる物語と、昼の世界を支配しようとする夜の女王を神官ザラストロが倒すというストーリー構成。
今回は大道具の製作場所や人材面を考慮し、新たな演出に挑戦。プロジェクターを使用してステージに映像を投影し、さまざまな場面を映し出すプロジェクションマッピングを活用したステージ作りを模索する。
総会で大坂会長は「日々の活動に対する皆さんの熱意に感謝したい。有識者の力も借りて新たな舞台を作ることができれば嬉しい」とあいさつした。
キャストは神官ザラストロを井上治さん、夜の女王を村田麻由さん、王子タミーノを槌賀信基さん、夜の女王の娘パミーナを鈴木亜衣さんが演じる、指揮は阿部哲治さん、演出は石丸典子さん、舞台監督は松尾亮さんが手掛ける。王子タミーノを演じる槌賀さんは「魔笛は節のない普通の台詞が多いので、歌と芝居両面でタミーノの勇敢さなどを表現したい」と意気込んでいる。
同会は合唱団員やキャストを募集している。問い合わせは事務局の島さん(090・7519・3289)へ。(中島遼泰郎)