顎関節症について
顎関節症になると、あごの関節や咀嚼する筋肉が痛んだり、あごを動かす時に「カクッ」「ボキッ」「ガギガギッ」などと雑音が鳴ったり、口を開けづらくなるなどの症状が出ます。発症の原因としては、打撲などの外傷によるものや、捻挫、かみぐせ、歯ぎしり、かみ合わせの異常、ストレス、過度の運動、不自然な姿勢での作業などが考えられます。ひどい時は頭痛や腰背部痛を伴ったり、開口障害のために食事をとることが難しい場合もあります。
かみ合わせや歯並びの治療が必要だったり、歯の欠損が多い時、親しらずや腫瘍、のう胞がある場合など、歯科で専門の診察が必要なこともありますが、理学療法やご自身で気を付けることで症状が改善する場合があります。物理療法としては、局所および全身への温罨法、微弱な電流を流す、レーザー照射、筋肉のマッサージ、はり治療などがあります。運動療法ではストレッチや関節可動域訓練、日常生活においては硬い食品に気を付け、歯ぎしりや長時間の咀嚼を控えたり、心因性の緊張があれば改善する必要があります。
頭部の筋は、浅頭筋(表情筋)と深頭筋(咀嚼筋)に大別されますが、咀嚼筋は主に下顎骨の挙上や後方移動、前方移動の動きのせいで毎日の顎関節への負荷が大きく、放置することで悪化する場合もあります。ご自宅でのセルフケアとしては、咬筋や外側翼突筋のつけ根を指圧したり、耳下腺から耳のつけ根を指でほぐすなどが効果的です。顎関節症におすすめのツボとして、「頬車」「下関」「大迎」などがあります。頬車というツボの皮下には耳下腺があり、毎日数回軽く指圧するだけで表情筋のコリをほぐすこともできるので、リフトアップなど美容にも効果があるかもしれませんね。整骨院でも顎関節捻挫は保険適用となるので、なかなか解決しない場合は、整骨院や鍼灸院に相談してみてはいかがでしょうか。
(ハコラク 2020年2月号掲載)
堀江はり灸整骨院
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