廃校を生かした斬新なレイアウト
貴重な資料に直接手で触れられる
2008年に廃校になった町立白符小学校を生涯学習サークル「チロップの会」会長の熊谷正春さんが無償で借り受け、同年、自宅に集めていた骨とう品などを展示する「チロップ館」をオープン。歴史の授業や総合的な学習、授業に合わせて幅広く活用してもらおうと2017年に熊谷さんが骨董品など町へ一括寄付し、町教育委員会と共同で社会教育施設「福島町チロップ館」として2018年にリニューアルオープンした。
子供から大人まで足を運びやすいよう、教室や校長室、職員室など部屋ごとにテーマを設け、広い廊下も活用して遊び心を利かせ展示。町内の館崎遺跡から出土した縄文土器の一部や剥ぎ取った土層、ニシン漁に沸いた時代の漁具、農耕器具などはもちろん、昭和初期の日用雑貨を利用して当時の生活を再現した小上がり、歴史ある商店の昔の看板、江戸時代から近代にかけての民俗資料を揃える。真空管ラジオやレコードプレーヤーなど、レトロで昔懐かしい品々がずらりと並ぶ様子も圧巻。資料の大部分を間近に見て実際に触れることで、昔の人たちの生活を感じられるのが最大の特徴だという。展示品には熊谷さんが手書きの説明書を添え、好奇心をくすぐる工夫を凝らしている。
(ハコラク 2021年7月号掲載)
福島町チロップ館
福島町白符442
問い合わせ:0139‐47‐3675
(福島町教育委員会生涯学習係)
10:00~15:00
(土・日曜、祝日は16:00まで)
休館日/火・金曜(祝日の場合は開館し、翌日休み)
※12月1日~翌年2月20日冬期休館
入館料/無料 P有り