フットサル元日本代表の三浦拓さん(28)=函館出身=が4月、函館に小学生向けの「セーブスフットサルスクール函館校」を開校する。「フットサルはボールに触る回数が多く、判断スピードや足元の技術が培われる。サッカーにもつながるので、多くの子どもたちを指導できたら」とPR。自身の経験を伝えながら、地元の次世代育成に情熱を注ぐ。
ゴールキーパー(GK)としてアストーレ鍛神FC、スプレッド・イーグルFC函館でプレー。矢板中央高(栃木)、日本体育大を経て、Fリーグの湘南ベルマーレ、エスポラーダ北海道で活躍し2017年にはフットサル日本代表に選出。19年に現役を引退し、現在はエスポラーダ北海道のU-10とU-12、全国大会常連の北海道文教大明清高女子サッカー部を指導。昨年には将来のフットサル日本代表GKを育てるJFA(日本サッカー協会)のキャンプにコーチとして参加した。
「出会った指導者に恵まれていたこともあり、湘南にいる時から『函館で指導者になりたい』と考えていた」と三浦さん。まずは昨年4月、拠点の札幌で小学4年生~中学3年生のGKを養成するスクールを立ち上げ、札幌と函館を往復しながら、1年かけて函館校の開設準備を進めてきた。
函館校は週1回(年間42回)のレッスンで、函館フットボールパークなどを使用する。学年別の3クラスを開設し、U-8(1、2年生)は遊びの要素を取り入れた基礎トレーニング、U-10(3、4年生)はゲーム形式を重点的に行う。U-12(5、6年生)は試合で頭を使ったプレーを発揮できるよう、戦術や動き方を学ぶ。
小学4~6年生が最も力が伸びる時期だといい「基本的には子どもに自由にやらせたい。困っている時に必要な声をかけるように意識している」。スプレッド・イーグルFC函館時代にはフットサルで全国優勝。海外留学やプロなどさまざまな舞台を経験し「プロになれるのは一握りで、簡単に『なれる』と言うのは無責任。まず、あいさつやルールを守ることなど人間力を育てたい。少年団に入っている子のプラスアルファにもなるのでは」と意欲を見せる。軌道に乗れば、レディースクラスやGKクラスも展開していきたいという。
クラス共通で入会金1万円、月6600円。定員は各クラス12人。開校に先立ち、4月5日に同フットボールパークフットサルコートで無料体験会を開く。問い合わせや体験会の予約はスクールのホームページ(QRコード)から。(稲船優香)