テーオーホールディングス(函館市港町3、小笠原康正社長)とTSUTAYA(東京)が、大型書店を核とした複合商業施設「蔦屋書店」の出店などに向けた業務提携の検討を始めたことが12日、明らかになった。具体的な施設やスケジュールは未定だが、両社の経営資源を相互活用し、地域に根差した店舗作りを目指していく考え。
テーオーHDによると、業務提携に向けた検討事項は①生活提案の場としての「TSUTAYA」と「蔦屋書店」のフランチャイズ(FC)展開②テーオーHDが保有する資産を活用した新規事業③両社が保有するデータを活用したデータベースマーケティング―。
テーオーHDは、木材・住宅、百貨店、自動車販売、ホームセンター、スポーツクラブ、保険などの事業を展開。昨年6月に連結子会社7社を傘下に置く持ち株会社体制に移行し、中期経営計画で新規事業の構築と既存事業の充実を掲げている。
一方、TSUTAYAはCD・DVDレンタル、書籍販売「TSUTAYA」や生活提案型商業施設「蔦屋書店」などを展開。2013年12月には函館市石川町に「函館蔦屋書店」をオープンし、買い物や各種イベントほか、市民がゆっくりと過ごせる空間を提供し、連日多くの来店者でにぎわっている。
テーオーHDは「地域に根差した店舗運営や木質床材を中心とした空間施工などのノウハウと、TSUTAYAが展開する生活提案企画を融合させることで、さらなる顧客満足の向上につながると考えている」としている。(金子真人)