15日の今季の営業運行開始を前に、函館市企業局交通部は12日、復元チンチン電車「箱館ハイカラ號」を試運転した。1993年の復元以降、初めて塗装を塗り直し、利用客を出迎える準備を万端に整えた。
赤を基調としたレトロな車体は今年も健在。増加する海外客に対応するため、今季から行き先表示に英語を追加。車内放送装置を一新し、窓ガラスも入れ替えた。
この日は、営業ダイヤ同様、午前10時ごろに駒場車庫前を出発。各電停の停止位置や車両の状態などを確認した。
今年から専属運転士を務める高橋良大さんは「市民はもちろん、ようこそ函館へという気持ちを大事にして観光客に接したい」、車掌として6年目を迎える原田麻美さんは「心機一転、新たな気持ちでお客さまを迎えたい」とそれぞれ意気込む。
老朽化した車両の保全のため、今季は土日祝日を中心に運行。初便は、15日午前9時59分に駒場車庫前を出発する。(山田大輔)