臥牛山1月27日・首都圏の雪
東京など首都圏は、雪に弱い。当たり前と言えば当たり前。直面する頻度が頻度だし、備えがないのだから。故に6、7センチ程度の雪で、都市機能が麻痺状態に陥ってしまうのも仕方がない▼18日だった。道内も大変な暴風雪に見舞われたが、テレビに映った東京のある駅の光景は、尋常ではなかった。朝から電車が間引き運転となって、ホームばかりか駅舎にも入り切れず、並ぶ列は外にまでというのだから▼だが、その光景から垣間見えたのは、日本人の誇れる国民性だった。一つは勤勉さ。大幅に遅れて出勤し、果たして仕事になるのか、だったら休んだ方がいい…つい、そう思ってしまうのだが、簡単に割り切れない▼あれほど多くの人の職場に行こうとする姿が、物語っている。今も諸外国から、働き過ぎと指摘される日本だが、それはわが国の経済発展を支えてきた原点が、崩れていない証しにも映る。そして、もう一つが我慢強さだ▼映像になかっただけで、興奮した人がいたのかもしれない。だが、雪がちらつき寒い中、整然と並んで順番を待つ光景は、賞賛に値する。自然災害だからかもしれないが、あの映像は、日本人の誇れる一面を教えてくれたような気がする。(A)