深夜の長野県軽井沢のバイパスでスキー客を乗せたバスが崖下に転落し、14人
が死亡、27人が重軽傷を負う大惨事が起きた。昨年末から各地で観光バスなどの火災が相次いでいる折…▼東京・池袋の路上で激しく炎上したバスが、骨組みだけを残して焼け落ちた。運転手2人が亡くなったが、高速道を使わずに当初の行程表と異なるルートを走っていた▼バスの運行会社は運転手に健康診断を受けさせていなかったとして、事故2日前に国土交通省から行政処分を受けたばかり。業務の適正や知識を確認する「適正診断」も運転手に受けさせていなかったという▼観光バスなど事故の背景には車両の老朽化もある。外国人観光客も増え業界の競争は激化、更新が滞り、点検や整備がおろそかになっているようだ。運転手は2人乗務になったといえ、過重労働で100メートルも暴走したのに「事故の記憶はない」という運転手も(東京・小金井の事故)▼軽井沢のスキーツアーは20代前半の若者ばかり。深夜出発し寝入っていた。雪は降っておらず、道路も凍結していなかった。崖下に転落、投げ出された。楽しい会話と笑顔が待っていた冬のレジャーだったのに。業界は安全運転第一を徹底せよ。(M)