臥牛山9月27日・はなちゃんのみそ汁
がんと闘っていた母は自分がいなくなっても元気に生きていけるように、4歳の女の子に料理の作り方を教えた。まず「みそ汁づくりは、はなちゃんの仕事だからね」と、かつお節の削り方から教えた▼幼児には高すぎる台所の調理台。木の踏み台に立ち、包丁を握って具材を刻む。毎朝のみそ汁づくりに加えて、血圧の高い父親のために「塩分少なめのおかず」にも挑戦した(実話を基にした映画)▼月末までの食生活改善普及運動の基本テーマに「おいしく減塩1日マイナス2グラム」と「毎日プラス1皿の野菜」を展開。1日の食塩摂取の目標は男性8グラム、女性7グラムだが、実際は男性10・9グラム、女性9・2グラム▼まだまだ減塩が必要で、味の濃い料理は控えたい。野菜の1日の摂取量は350グラムだが、日本人は平均で292グラム。野菜料理は1日小鉢5皿分は必要で、あと1皿食べると目標量に近づくという▼「食べること」は「生きること」だ。人に良いと書いて「食」。健康長寿には良い食べ物をバランスよく取ること。父親のために減塩食までつくった「みそ汁」のはなちゃんは「台所が私を強くしてくれた。ママが食事の大切さを教えてくれた」と話し、エプロンが似合う中学生になった。(M)