JR北海道の新幹線で、今年3月の福島県沖の地震の影響で脱線し廃車となったH5系の車両が5日午前、仙台港から輸送され、函館港の港町埠頭(ふとう)に陸揚げされた。今後、車両は函館新幹線総合車両所(七飯町)で社員教育用の車両として活用される予定。
JR北函館支社によると、函館に輸送されるのはH5系10両編成のうち1~4、9、10号車の6両。事故後は新幹線総合車両センター(宮城県)に移されており、残りの4両は同センターで解体予定。車両は3回に分けてセンターから仙台港を経て函館港へ貨物船で運ばれ、順次七飯の総合車両所へ輸送する予定。所内では乗務員、検修社員の養成や訓練などで車両を活用する。
同車両は3月16日夜、東北新幹線「やまびこ223号」として運行中に地震の影響で脱線。JR北が9月に廃車を決定した。(飯尾遼太)