JR北海道は13日、函館―札幌間の特急「北斗」で使用する車両「キハ281系」が9月で定期運行を終了し、引退すると発表した。10月に2日間限定でラストランとして臨時列車を運行する予定。1990年代からの道南路を彩った名列車が、函館線から姿を消すことになる。
キハ281系は函館―札幌間の高速化を目指して開発され、94年3月に特急「スーパー北斗」としてデビュー。曲線区間を通過する際に車体を傾斜する振り子式車両の技術を取り入れており、最高時速130キロで運転。同区間を最速2時間59分で結んだ。
現在も27両が稼働し、同区間の特急3往復で使用されているが、デビューから28年が経過し、JR北広報部は「車両の老朽化によるもの」としている。同区間の車両は10月以降、すべて現在の主力車両・キハ261系に置き換わる。
キハ281系は9月30日で定期列車での運行を終了した後、10月22、23の両日にラストラン。20年3月で終了した「スーパー北斗」の愛称を復活させ、函館―札幌間を臨時列車として8両編成で運行する。JR北は8月下旬から、一部の列車で塗装やロゴマークを導入初期のタイプに戻して運行することにしている。(千葉卓陽)