北海道など18都道府県に適用されていた新型コロナウイルス対策のまん延防止等重点措置が22日、全面解除された。2月1日から臨時休業中だった五稜郭タワーも営業を再開し、予想を超える1000人以上の観光客らが初日から来場。他の観光施設にも客足が戻り、コロナ禍で失われていたにぎわいの光景が久しぶりにみられた。
五稜郭タワーは午前9時にオープン。テナント店舗も一斉に再開した。午前中から家族連れや卒業旅行で訪れた観光客らが函館市内を一望できる展望スペースで景色を楽しんだ。同社は当初1000人ほどを想定していたが、午後3時現在で1200人を超えたという。
娘の大学合格祝いの旅行で神奈川県から訪れたという伊藤佐和子さん(54)は「かなり前から計画していたので状況次第では来られないことも覚悟したが、タワーにも来られて満足」と笑顔だった。
マスク着用や手指消毒などの基本的な感染症対策の徹底やエレベーターの人数制限、展望階で密を防ぐためにアナウンスするなど対策を施しているという。同社は「明るい兆しではあるが、さらに感染状況が落ち着きツアーも戻ってくることを期待している」と話す。営業時間は当面の間、午前9時~午後6時。
また、金森赤レンガ倉庫は物販店が午前9時半~午後6時、函館ビヤホールは平日が午前11時半~午後9時(土・日・祝日は午前11時~午後9時)に営業時間を変更。運営する金森商船は「コロナ前には及ばないが、久しぶりに活気があった」と振り返る。函館山ロープウェイも当面は午後5時~9時で営業するという。(小杉貴洋)