日本旅行(東京)は28日、第三セクター道南いさりび鉄道(函館、小上一郎社長)の観光列車「ながまれ号」に乗車し、食事などを楽しんでもらうツアーを初めて実施した。道内外から37人が参加し、期待に胸を膨らませながら列車に乗り込んだ。
「ながまれ海峡号に乗ろう」と銘打ったJR函館駅発着の旅行商品で、函館―木古内間を片道1時間40分ほどかけて運行。車内では、地元食材を使ったバーベキューや函館の洋菓子店「プティ・メルヴィーユ」が提供するスイーツなどが堪能できる。
この日、同駅では出発前にセレモニーが行われ、日本旅行の宮脇重則事業部長らから、小上社長や運転士の菊地浩己さんに花束が手渡された。石狩市から夫婦で参加した林克弘さん(61)は「試乗会の様子をテレビで見て、期待感が高まった。車窓からの眺めやバーベキューが楽しみ」と笑顔で話していた。午後4時ごろ、函館山やいさり火をデザインした濃紺の車両がゆっくりと走り出した。
同社によると、8月20日まで隔週土曜に計6回行うツアーは、いずれも予約で満席だといい、9、10月出発分は6月17日から受け付けを開始する。(山田大輔)