函館新外環状道路の空港道路(10キロ)のうち、赤川インターチェンジ(IC、函館市赤川町)―函館空港IC(上湯川町)間7・6キロが、28日午後3時に開通した。既に供用している函館IC(桔梗町)―赤川IC間2・4キロを含めて全線開通となり、道南圏の広域高速交通網がさらに進展した。
全線開通を前に渡島総合振興局で開通式が開かれ、関係者や来賓約90人が道路の完成を祝った。工藤寿樹函館市長は「道南の発展につながるよう有効に活用していく」とあいさつ。衆院議員の逢坂誠二氏(立憲民主党)、佐藤英道氏(公明党)、参院議員の鈴木宗男氏(日本維新の会)、長谷川岳氏(自民党)、岩本剛人氏(同)、横山信一氏(公明党)の国会議員6人がそれぞれ祝辞を述べた。総勢24人が登壇し、テープカットとくす玉割りで開通を祝った。
その後、赤川IC付近の本線上で通り初め式を行い、函館桔梗中学校吹奏楽部の演奏音源をBGMにトラックや観光バスなど関係車両約60台が函館空港ICに向かって走行した。
空港道路は2007年度に事業化し、09年度着工。15年3月に起点の函館IC―赤川IC間が暫定2車線で部分開通し、15年度から赤川IC―函館空港IC間の工事を進めていた。総事業費は738億円。
全線開通で赤川IC―函館空港間は当面、暫定2車線だが、函館IC―赤川IC間は4車線となる。事業を進めた函館開発建設部の樺澤孝人部長は「道南圏域の未来に向け重要な役割を担っている道路」と述べた。
函館新外環状道路のうち、未整備区間となっている古川道路(5キロ)については、「整備効果など必要な調査を進めている段階」(道路計画課)としている。(鈴木 潤)