岩手県北バス(盛岡)などバス事業者5社とフェリー会社2社は12日、高速バスとフェリーを乗り継いで、北海道と北東北の6都市を周遊するパス「俺の旅・北のまちキップ」を発売した。「安くてスローな旅」をコンセプトに掲げ、時間に余裕がある学生やシルバー世代を中心とした旅行客の需要取り込みを狙う。
岩手県北バスはこれまで、札幌―盛岡間の交通手段として、バスとフェリーの片道チケットをセットにした「札幌・盛岡なかよしきっぷ」などを販売。「3月の北海道新幹線開業を契機に、北海道と北東北の観光交流人口を増加させたい」(同社)として、道内と東北を結ぶフェリーを運航する川崎近海汽船や津軽海峡フェリーなど関係事業者と連携し、周遊パスの販売に乗り出した。
パスは盛岡・青森・八戸のいずれかをスタートし、バスとフェリーを使って右回りか左回りで函館・札幌・苫小牧の各都市をめぐり、一周するというもの。有効期限は最大2カ月。同社の担当者は「最短3日間の弾丸ルートや、各地での滞在をゆっくり楽しむ旅行など、思い思いに楽しんでほしい」とPRする。
利用期間は第1シーズンが12日~3月31日、第2シーズンは5月中旬~7月中旬を予定。料金は1万3380円(税込み、大人のみ)で、バスとフェリーを使った通常運賃よりも3割程度安く利用できる。問い合わせは同社(☎019・641・1212)へ。(山田大輔)