【八雲】北海道新幹線札幌延伸で町内に新たに建設される新八雲(仮称)駅の高架橋工事が18日着工し、駅舎建設予定地の町春日地区で起工式が開かれた。自治体関係者や施工業者、町民など約100人が参列。安全祈願の神事も執り行い、工期の無事を祈った。
事業主体の鉄道・運輸機構によると、高架橋は工区延長1・18キロでこのうち駅舎部分は約260メートル。高さは約10メートル。施工は飛島・東鉄・富士サルベージ・東陽特定建設工事共同企業体が担う。10月から地盤整備など工事に向けた準備を進めてきた。
式典前には八雲中吹奏楽部、八雲高吹奏楽局などが演奏し、着工に花を添えた。同機構道新幹線建設局の長谷川正明局長は「開業後は八雲エリアへのアクセスの飛躍的な向上が期待される。札幌延伸で道の活性化、発展に寄与できるよう全力で取り組む」とあいさつ。八雲町の岩村克詔町長は「新しい駅前の構想は若い世代など町民の意見を踏まえて計画を進めていく。町の起爆剤として駅を活用していきたい」と期待を込めた。
神事では八雲神社の平田末廣宮司が祝詞を奏上。長谷川局長や岩村町長らが安全な工事の進行を祈ってくわ入れを行ったほか、参列者が玉串をささげた。
工期は2026年9月までの約3年間を予定。今月20日から杭打ちなど基礎工事に入る。同機構八雲鉄道建設所の兼安英紀所長は「地域の皆さんの協力あっての工事。最大限に配慮し、安全に工事を進めていきたい」と話した。(飯尾遼太)