函館市大森町25の「ホテルパコ函館」と隣接するホテル型コンドミニアム「スパ&カーサ函館」を運営するリオ・コンサルティング(東京)が両施設を一体化し、大型ホテルへの転換を検討していることが5日、分かった。収容規模は350室を超える見込みで、宿泊客の獲得をめぐる市内ホテル間の競争はさらに激しさを増しそうだ。
ホテルパコ函館は地上9階建てで、シングルルームを中心に157室を有する。地上14階、地下1階のスパ&カーサ函館は2014年に開業。全185室、49のタイプの部屋があり、キッチンや家具、洗濯機などを備え、長期滞在客にも対応している。
同社は、両施設を運営していた不動産業のカネトモが15年に倒産したことに伴い、経営を承継。道内外で12のホテルを運営している。
施設の統合について、リオ・コンサルティングは「スパ&カーサの部屋の設備を見直し、客室数を増やして最大限に資産を生かせないかあらゆる角度から検討している」とし、北海道新幹線開業で増加する市内の宿泊需要の取り込みを図りたい考えだ。着工時期は未定という。
市内では、札幌国際観光(札幌)が18年春に約200室のホテルをベイエリアに、大和ハウス工業(大阪)が19年春に300人程度を収容する宿泊施設をJR函館駅前に開業する予定で、道内外の企業による投資が活発化している。(山田大輔)