【札幌】道は、道産日本酒と酒米のブランド力や認知度向上を図るため、4~7の4日間、札幌市内で「北海道の酒アワード2021」を開いた。箱館醸蔵(七飯町)の郷宝「特別純米酒 彗星(すいせい)」を含む、道産米で醸造した市販酒18種類(道内14、道外4の酒蔵)が出品した。
道主催の日本酒コンクールは今回が初めてで、コロナ禍で落ち込んでいる消費の需要喚起が狙い。道日本酒懇談会構成員や百貨店、スーパーのバイヤーのほか、公募で集まった一般消費者ら計600人が審査員となり、優れた道産日本酒を選んだ。
審査は酒の銘柄が分からない状態で実施。参加者はスマートフォンの二次元コードから同アワードのサイトにアクセスし、香りや味、バランスの3項目について5段階で評価した。一般消費者の審査は1日6回、完全予約制。黙飲や着席の徹底など感染症対策を講じて行われた。賞はグランプリのほか、一般消費者の「呑兵衛部門・初心者部門」各部門1~3位、専門家部門、審査委員長賞の計9本。審査結果は17日に札幌ビューホテル大通公園で開かれる表彰式で発表する。
「特別純米酒 彗星」は、七飯町で契約栽培した酒造好適米「彗星」を使用。精米歩合55%、アルコール度数16%で、華やかな香りの高さと、優しいうまみが特徴。道農政部農産振興課の佐々木秀弥水田担当課長は「日本酒は、地域の食文化や観光振興活性化に向けて非常に重要。厳正な審査をお願いするとともに、楽しみながら参加してもらえれば」と話していた。(鳥越裕子)