新たなワイン生産地として注目される道南産ワインの販路と消費拡大を図ろうと「道産ワインセミナー」(道主催)が6日、ホテルリソル函館で開かれた。約50人が、道産ワインが持つ可能性を体感した。
初めに、事業を受託するNPO法人ワインクラスター北海道のシニアソムリエ、阿部眞久代表理事が「地域の食とワインのペアリング(組み合わせ)」をテーマに講演した。
欧州には、地元食材を使った料理とワインを一緒に楽しむ文化があると紹介し「ソムリエがワインを選ぶ最大のポイントは“テロワール(地域性)”。道南では魅力となる要素が多い」と説明。
また、道南のスイーツや水産加工品とワインの組み合わせ例を紹介し「テロワールの根底にあるのは水。日本ワインは軟水が主なので、地元食材との相性が良い」と強調した。
このほか、道南・後志エリアから「はこだてわいん」(七飯町)、「奥尻ワイナリー」(奥尻町)、「北海道ワイン」(小樽市)の3社が、自社商品やブドウ栽培の特徴を紹介。最後に赤、白、ロゼなど道産ワイン17銘柄を試飲し、参加者はワインの奥深い味を堪能した。
セミナーに参加した小倉工務店(亀田町)の小倉正信社長は「ワインに懸ける情熱が伝わる話が多かった。ワインを飲みたくなる気持ちがそそられた」と話した。(長内宏人)