地域資源を活用した土産品開発に取り組む「はこだて雇用創造推進協議会」は14日午前11時から、函館蔦屋書店(石川町)で「函館さきいかチョコレート」の試食プロモーションを実施する。イカの街を代表する珍味をチョコでコーティングしたもので、風変わりな食感と味に仕上げた。味の異なる3種のサンプル計300食分を配布する。
同協議会は市や渡島総合振興局、函館商工会議所などで構成。昨年7月にスタートした厚生労働省の委託事業「実践型地域雇用創造事業」で、土産品開発に着手。試作には、老舗ベーカリーの「キングベーク」(亀田本町)と珍味製造の「山一食品」(港町1)の2社が協力した。
試作段階では、味や食感の異なるさきいかを試しながら、最終的に函館を代表する皮付きさきいか「函館こがね」に決めた。チョコのコーティング方法や味、食感のバランスなども試行錯誤を重ね、最終品として「セサミ(ごま)」と「キャラメル」、さくさくした食感が楽しめる「フレーク」の3種類が完成した。
3月26~29日には市内と東京都内の市のアンテナショップが入るローソン京橋駅前店でそれぞれ2日間ずつ、試食品を配布して意見を聞いた。計195人、381サンプル分の調査では味や土産品としての購買意欲などで、好評価を得た。組み合わせにギャップがあるため、「分けて味わったほうがいい」とする意見もあった一方で、若い世代ほど、新しい味に面白みを感じた結果となった。
事務局(市労働課)は製品化した場合、30グラム入りで400~500円程度での販売を想定する。今月下旬には公開セミナーを開き、事業経過を報告。「函館さきいかチョコレート」の統一名で土産品として、市内の事業者に製造、販売を呼び掛ける方針。
14日の試食品配布はなくなり次第終了。(今井正一)