函館豆腐油揚組合(工藤英洋理事長、加盟7社)は12日、2年目となる地元豆腐店活性化プロジェクト「To Future(トウフューチャー)」を始動した。函館市豊原町の農場で豆腐店主らが大豆の種まきを行い、今年の豊作を願った。
有機農産物JASの認定を受け、野菜や大豆を中心に栽培している農場「ローラファーム」(長谷川正昭代表)の畑10アールを借り、高級大豆「鶴の子大豆」5キロをまいた。種は昨年収穫した中から自家採取したもので、参加者は7本の畝に25センチ間隔で2粒ずつまき、土をかぶせた。最後に発芽後の鳥害を防ぐため、保温効果もある不織布をかけた。10月に収穫予定。
昨年は天候不順や人出不足で除草作業が追いつかず、豆腐に使った大豆の収量は63キロと苦戦。この日は13人が参加し、マルヨ佐藤食品(湯川町3)の佐藤克利代表(51)は「初年度は今年2月に開催した、はこだてフードフェスタ2019で販売したところ、爆発的に売れ、すごい反響だった。もっと多くの人に行き渡るよう、収量を何とか確保したい。おいしい豆腐を食べ、若い人の豆腐離れを食い止めるきっかけになれば」と話した。
今年度の収量は120キロが目標。収穫した大豆は来年2月3、4日(節分・立春)に「立春大吉豆腐」として各店で提供する考え。
プロジェクトは、豆腐店自ら大豆栽培から豆腐を作って販売に至るまで一貫して行う全国でも珍しい試みで、地元産豆腐の話題性を高め、客を呼び込む狙いで、昨年度からスタートした。(山崎大和)