魅力ある日本の土産を発掘する「おみやげグランプリ2019」(ふるさと祭り東京実行委主催)のフード・ドリンク部門で、函館市万代町の「はこだて柳屋」の「いかようかん」が各国審査員賞(ロシア)、同亀田本町の「キングベーク」の「イカ伯爵の函館さきいかチョコレート」がアイデア賞に選ばれた。同部門には全国から304点の応募があり、道内からの受賞は2社のみだった。(金子真人)
〇…はこだて柳屋(若杉充宏社長)のいかようかん(1188円)は、イカ特有の光沢のある茶色い体や10本の足にびっしりと付いた吸盤など、とことんリアルさを追求。求肥(きゅうひ)とコーヒーあんをようかんの生地で包んだ工芸菓子で、1997年発売以来、同店の看板商品。
職人が店内のディスプレイ用に作ったのがきっかけ。ゲソの吸盤は手作業で一つ一つ仕上げており、完成までに2日間を要するため、1日50個の限定販売。口に入れると、もちっとした食感にコーヒー餡(あん)の甘さとほろ苦さが広がる。
若杉社長は「イカの不漁が続いているが、スイーツでイカの街・函館を全国に発信することができた」と話している。
〇…キングベーク(坂本欣也社長)のイカ伯爵の函館さきいかチョコレート(4箱入り、3020円)は、道産のイカを皮ごと加工した乾燥珍味「函館こがね」をチョコレートでコーティングした一品。「ザクザクフレーク」「ゴマ」「ホワイトオレンジ」「キャラメルナッツ」の4種類がセットになっている。
箱を開くと「イカ伯爵」というオリジナルキャラクターが動いているように見えるスキャニメーションというトリックアート技術を採用するなど、パッケージにもこだわった。
開発を担当した北村修一工場マネジャーは「チョコレートとイカの風味が楽しめるよう開発には試行錯誤を重ねた。この商品で賞を狙っていたのでうれしい」と喜んでいる。