老舗洋食店の五島軒(函館市末広町、若山直社長)は7日、さいたま市大宮駅直結の大型商業施設「ルミネ大宮」に本州初の新店舗「洋食バル函館五島軒」を開業する。外食産業の伸和ホールディングス(札幌市、伸和HD)と連携して同じブランドを既に札幌市内で3店展開しており、今後は道内に加えて首都圏での店舗拡大を目指す。
店舗面積は約130平方メートルで、82席を配置。洋食バルの形態としては最大となる。店内では、人気のイギリスカレーと明治カレーを同時に楽しめる「あいがけカレー」や48時間じっくり煮込んだ「自家製ビーフシチューセット」などを提供。居酒屋を展開する伸和HDの強みを生かし、1人90分980円の飲み放題も用意する。
JR東日本によると、埼玉県内最大のターミナルである大宮駅の1日の乗降客数は約25万人で、東京の上野駅よりも多いという。伸和HDは「ルミネは地元の買い物客が多く、五島軒の幅広いターゲットともマッチする」と出店の理由を説明する。
洋食バル函館五島軒は2015年、北海道新幹線の札幌延伸を見据え、札幌市内の複合商業施設に1号店が開業。函館でしか味わえなかった名物のカレーなどが堪能できるとあって人気を呼び、売り上げは好調だという。
若山社長は「函館と大宮は昨年開業した北海道新幹線で一本で結ばれた。函館と新幹線でつながる地域を中心に今後も進出を考えたい」と意欲を示している。(山田大輔)