【七飯】はこだてわいん(町上藤城、佐藤恭介社長)は11日、今年産ブドウを原料に、ワインの仕込みを始めた。作業開始は昨年より2日早く、ブドウの生育は8月の高温で例年より3~5日早いという。仕込み棟にはブドウの芳醇な香りが漂い、フルーティーなワイン生産へ期待が高まっている。
今年は後志管内余市町の契約農園で収穫するワイン専用品種や、同仁木町の生食用ブドウ品種、町内の自社農園から収穫したブドウ300トン以上の仕込みを予定。8月の高温でブドウの生育が順調に進み、一粒一粒が大きく糖度と酸味のバランスの取れたブドウが収穫でき、フルーティーなワインができると期待。一方、ワイン専用品種は10月初めに収穫を迎える。
この日は、仁木町産の白ワイン用ブドウ「ポートランド」、赤ワイン用ブドウ「キャンベルアーリー」計7・5トンの仕込みを行った。ベルトコンベヤーで運ばれたブドウは、機械で茎を取り除き、皮に含まれる香り成分を移すため果実と皮を4時間ほどタンクに貯蔵。その後、搾汁し発酵用タンクに移した。ポートランドの新酒は11月中旬に発売する。
同社企画室の松田崇課長は「天候に恵まれ、ブドウの豊作を期待できる年。300トン超は前年並みだが、350トンまで増える可能性がある」としている。仕込みは11月中旬まで続く。(山崎大和)