損保ジャパン日本興亜ひまわり生命保険は2日、軽度認知障害(MCI)を保障する「笑顔をまもる認知症保険」の販売を開始する。同社の荒木真悟北海道統括部長に同保険の内容や「健康応援企業」を掲げる同社の取り組みなどについて聞いた。(聞き手・金子真人)
――MCIとは。
厚生労働省の資料によると、2012年時点で全国に認知症高齢者は約462万人、認知症予備軍のMCIは約400万人がいるとされています。このMCIの状態を放置すると認知機能がどんどんと低下していき、5年目には約40%の人が認知症に進むと言われています。一方でこれまでの研究では、MCIの段階で適切な予防対策を行うことで、回復したり、遅らせたりする可能性があることが分かっています。
――新たな認知症保険の内容を教えてください。
業界で初めて、MCIと診断された時点で一時金をお支払いする保険です。こうした保障を設けることで、MCIに関する知識を深めていただき、認知症に進行しないよう早期の予防対策の大切さを感じていただけたらと考えています。
――支援サービスについて。
SOMPOホールディングスグループとして、国内最大規模の認知症に関するプラットフォーム「認知症サポートSOMPO笑顔倶楽部」を展開しており、認知機能チェックや認知機能低下の予防を中心に、介護関連サービスの情報も網羅し、予防から介護までの情報を活用いただけます。
――今後の展開について。
当社では、保険(インシュアランス)と健康を応援する機能(ヘルスケア)を合わせた造語「インシュアヘルス」を掲げており、保険金を支払うという従来の生命保険会社が持つ役割だけではなく、病気にならないための支援も始めています。保険を通して地域の皆さんの健康を応援する企業を目指していきます。