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西部地区古民家をホテルに再生、3年で10施設開業へ

 道内で飲食、宿泊業などを手掛けるノースグループ(札幌)は、函館西部地区で複数の古民家を改修し、ホテルとして再生する事業に乗り出した。既に弁天町16で築約100年の建造物の内部を手直しして「函館クラシックホテルズ藍」として稼働させており、3年以内に10施設の開業を目指す。
 同ホテルは1915(大正4)年築の和洋折衷の建物で、木造2階建て延べ115平方メートル。市の景観形成指定建築物で、かつてはペンションやカフェバーとして活用されていた。
 西部地区の空き家を再生してまちの活性化につなげようと、同社が所有者から土地と建物を借り、約1000万円を投じて内部を改修。7月1日にオープンした。同社経営のホテルは、昨年湯川地区で開業した「笑(えみ)函館屋」(26室)に次いで2軒目。
 1階は既存の岩風呂に加え、琉球畳を敷いたリビングと家電用品を完備したキッチンを配置。アンティークな調度品を並べ、内壁はホテル名にちなんで藍色に仕上げた。2階は4部屋の客室があり、最大8人を収容できる。
 1棟貸しで料金は4万5000円から。既に国内外の家族やグループでの利用があり、今後は大手旅行サイトなどを活用して情報発信を強化し、年間稼働率は50%以上を目指す。
 また、同社は空き家になっている建物のうち、条件に合う古民家の所有者と賃貸または売買契約を結び、クラシックホテルズとして複数の施設を展開する考え。将来は総合窓口として拠点を1カ所設定し、ホテルの案内や鍵の受け渡しなどを行う計画だ。
 同社の鈴村保司社長は「他の宿泊施設にはない楽しみ方を提案することで差別化を図り、まちの賑わい創出につなげたい」と話している。(山田大輔)










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