【長万部】北海道新幹線の新函館北斗-札幌間の整備を進める鉄道・運輸機構北海道新幹線建設局(長谷川雅彦局長)は7日、2030年度に予定される札幌延伸に向けた工事拠点の一つとして、長万部鉄道建設所(町長万部、中島活哉所長)の開所式を行った。19日には立岩トンネル(町豊津)が着工し、長万部町内での工事がスタートする。
同建設所は北斗、八雲、倶知安、小樽に次いで道内5番目、現在の新幹線駅設置予定地では最後となる鉄道建設所。開所当初は中島所長をはじめ5人の職員が常駐し、新函館北斗-札幌間(約214~258キロ)のうち、立岩トンネルのルコツ工区、内浦トンネルの静狩工区の2本のトンネルを含む43・4キロ(八雲町-後志管内蘭越町)の区間について、工事や地質調査の監督業務などを担当する。
開所式には関係者ら30人が出席。長谷川局長は「地域の皆さまの協力をいただき、環境、安全に最大限留意し、高品質の施設を整備したい」と語り、中島所長も「所員一丸で業務にまい進していきたい」と抱負を述べた。
建設所名が書かれた看板を揮ごうした木幡正志長万部町長は「建設所ができたことで、町民も長万部に新幹線の〝風〟が吹いていることを実感してもらえる。町として新幹線を生かしたまちづくりを進めていきたい」と期待を寄せていた。(大谷健人)