東京五輪の陸上男子110メートル障害の予選が3日、オリンピックスタジアムで行われ、函館市出身で五輪初出場の金井大旺選手(25、ミズノ=函館ラ・サール高卒)は13秒41の記録で準決勝進出を果たした。
五輪後は父と同じ歯科医の道へ進む決意をしている金井選手にとって、集大成の始まりは予選5組の7レーンに登場。スタートのリアクションタイムは0・148秒で、3本目のハードルまでは7人が横並びの混戦となったが、9本目で3位に抜け出しそのままゴール。上位4着内に入り準決勝に進んだ。全体で24人が予選通過した中10位の記録だった。同種目では泉谷駿介選手(順天堂大4年)も4組で13秒28をマークし、ともに日本勢として前回の東京大会(1964年)以来、57年ぶりに準決勝へ進んだ。
金井選手はレース後「前半に流れが作れず攻めの走りができなかったので明日は修正したい。体をケアして準決勝に臨みたい」と話した。道南陸上競技協会会長で金井選手が小、中学時代に練習を重ねたNPO法人千代台陸上スクール(CRS)の岡部壽一校長(79)は「予選は通ると思っていたが、アクシデントだけないように願っていた。テレビの画面から見る表情から緊張していたようで、スタートは遅くロスもあったが、後半は良い走りをしてくれた。準決勝は修正して頑張ってくれると思う」と予選突破を喜び、期待を込めた。
準決勝は4日午前11時からで、決勝に進めば日本人初の快挙となる。(山崎純一、小林省悟)