復元チンチン電車として人気を集める「箱館ハイカラ號(ごう)」の今季の運行が15日に始まった。雨上がりのまちを駆け抜け、函館に本格的な観光シーズンの到来を告げた。
この日は雨の影響で、3本のダイヤのうち、2本が運休。晴れ間がのぞいた午後に、函館どつく前行きとして駒場車庫前を出発した。
旅行で友人と函館を訪れ、函館駅前から十字街までハイカラ號を利用した秋田市の主婦、笠原恵子さん(48)は「偶然乗車することができてラッキー。かわいらしい電車でどこか懐かしさを感じました」と笑顔で話した。
1918(大正7)年に函館の街を走り始め、今年でちょうど1世紀。赤を基調とした車体は、現在の姿となった93年以降、初めて塗装が塗りなおされた。
今シーズンは10月31日まで、土日祝日を中心に運行する。(山田大輔)