桧山振興局は26日、2016年度の桧山管内観光客の入り込み数をまとめた。前年度比3・6%増の105万6000人と2年連続で100万人を超えた。過去5年間では最高で、全7町が前年を上回った。北海道新幹線開業の影響が大きく、新駅に近い江差など南部4町と周遊ルートの今金が好調だった一方、遠方のせたなと奥尻での開業効果は限定的だった。
町別では、温泉宿泊施設利用が好調だった今金が同14・6%増の6万6900人。イベント時の好天と観光バス、レンタカー利用が好調だった乙部が同6・2%増の10万5100人。新幹線ツアー客増が観光施設の入り込みなどを後押しした江差は、同3・3%増の34万5800人だったが、下半期は新幹線イベントがなく、町営レストランの休業もあり12月と1月で各1200人と伸び悩んだ。
厚沢部は道の駅利用者増などで同2%増の16万5800人。上ノ国は、定期観光バスによる文化財施設来館者が増え、同1・1%増の11万5900人。せたなは同2・6%増の22万9400人、奥尻は同1・9%増の2万7100人だった。
道外客は同41・5%増の24万9000人、道内客は同4・3%減80万7000人。宿泊客は減少し、通過型観光が目立った。月別では8月が27万2300人、7月16万2200人、5月12万800人と続いた。
同振興局は「新幹線開業効果を広く管内に波及させるべく、地域特性を生かした着地型観光の振興、受け入れ体制の整備、一次産業と連携して桧山産品の付加価値向上を図るなど、管内の食と観光の振興に取り組んで観光客などの交流人口の拡大に努めたい」としている。(田中陽介)