寝台特急列車として運行していた「カシオペア」の車両を使ったツアー専用臨時列車が26日、北海道内の最後の運行となった。沿線には大勢の鉄道ファンが集まり、銀色の車両を名残惜しそうに見入っていた。
カシオペアは全室個室の豪華寝台列車として1999年に登場したが、昨年3月の北海道新幹線開業に伴い、同月で運行を休止。その後、旅行会社が上野-札幌間で乗車することを組み込んだ旅行商品を販売し、6月から臨時運転をしていた。しかし、青函トンネル内をけん引する機関車の都合などで道内への乗り入れが今回で終了となり、同トンネルを走行する客車列車はすべてなくなった。
札幌発の最終列車は、午後9時45分ごろ、五稜郭駅に姿を見せた。撮影していた江別市の会社員(44)は「カシオペアに乗るという夢が叶わず残念だが、急行はまなすがなくなる方が寂しかった」と話していた。
JR東日本は今年5月から、クルーズトレイン「四季島」の運転を予定している。(山崎純一)