中華圏の旧正月「春節」に伴う大型連休が27日に始まり、函館空港国際線ターミナルビルは中国や台湾からの旅行客で混雑した。同空港の土産店や市内の観光施設は好機を逃すまいと、人気商品の品ぞろえを強化し、特需の取り込みを狙う。
この日はタイガーエア台湾とエバー航空の台北(台湾)線、奥凱(オーケー)航空の西安(中国)線の運航があり、航空各社によると各便ほぼ満席で到着した。大型のスーツケースを持った旅行客は、出口にずらりと待機した観光バスに乗り込み、早速市内観光に繰り出した。台湾から訪れた林鈕婷(リン・ユウジン)さん(18)は「函館は初めて。雪と函館山からの眺めが楽しみです」と笑顔で話していた。
免税店は品数強化
中国人などによる「爆買い」が下火になる中、同空港で営業を行う店舗は、手ごろな価格の売れ筋商品を多く並べる。免税店を運営する函館空港ビルデングは「昨年の春節は家電製品を多く扱ったが、今年は酒やたばこ、菓子などを強化した」とする。サッポロドラッグストアー函館空港店の担当者は「馬油や目薬など人気の品を特価で販売する。在庫を切らさないようにしたい」と気を引き締める。
観光施設も準備万端だ。五稜郭タワーの売店は、春節に合わせて「逆さ福」をあしらった縁起物の飾りを並べて歓迎ムードを高めた。担当者は「特に人気のある招き猫やメロンを原料とした菓子は特設コーナーを設けた。売り上げアップに期待したい」と話している。(山田大輔)