津軽海峡フェリー(石丸周象社長)の新造船カジュアルクルーズフェリー「ブルードルフィン」(8850トン)が11日、就航を迎える。デビューに先立ち9日、お披露目会と一般見学会が行われ、一足先に船内を公開した。
同船は2014年4月に就航した「ブルーマーメイド」の同型船。定員583人で、トラック71台または乗用車230台を収容できる。車両甲板で行われた式典には、関係者や取引先企業など約170人が出席。石丸社長のあいさつの後、テープカットで就航を祝った。
このほか、一般見学会を実施。2時間半で2786人が足を運び、デビュー直前の船内を歩き回りながら、写真を撮るなどして楽しんだ。函館桔梗小学校3年の松本浬空君(9)は「船内がすごく明るくてきれい。次は船が動いているときに乗りたい」と笑顔だった。
同社によると、北海道新幹線開業後の青函航路(青森―函館)と大函航路(大間―函館)における徒歩客を前年と比較すると、ほぼすべての月で100%を超える利用があった。「青函航路では北海道や東北からの個人客が増加の大部分を占め、大函航路では関東、東海、中部からの団体利用が増加している」という。
現行のブルードルフィンは28日にラストランを迎える。さらに来年3月には現在就航中の「びなす」を退役させ、ブルードルフィンに続く3隻目の同型船「ブルーハピネス」の就航を予定。石丸社長は「ブルーマーメイドと同型船でありながら、みなさまの意見を踏まえ、より一層進化した船となった。さらなる安全運航とサービスの向上を目指したい」と話している。(野口賢清)