高級だしコンブ「白口浜」の産地、函館市南茅部地区で13日、今季の天然マコンブ漁が始まった。漁師は肉厚に育ったコンブを次々と水揚げし、朝の日差しを浴びてあめ色に輝いていた。
南かやべ漁協木直支所管内の20隻が午前5時~同6時に漁を行った。市古部町の古部漁港近くで、磯舟に2~3人で乗り、箱めがねで海中をのぞき、コンブを「マッカ」と呼ばれる先が二股に分かれた漁具でねじり取り、船上に引き上げる作業を繰り返した。
古部漁港では、同6時すぎ船揚場にコンブを積んだ磯舟が到着。コンブを軽トラックの荷台に移し替え、自宅に運んだ。長さは1・5メートル、長いもので3メートルあるという。
漁師の三輪清一さん(75)は「1時間の漁としては捕れたほうだ。繁茂状況が良くないため、あと1回の漁で終わり。実入りもまずまずではないか」と話した。
天然コンブは近年、資源量が減少し、同漁協6支所のうち、川汲支所管内で15日以降、臼尻支所管内でも20日以降に漁を行うが、1~2回で終わる。天然マコンブ漁の解禁は今月10日だった。(山崎大和)