函館市電3001号車が1日から、「マリンブルー号」の愛称で親しまれた1993年の導入当初のカラーリングを復刻し、営業走行している。紺色を主体に白いラインが入った懐かしい車体で師走の街に彩りを添えている。
市企業局交通部によると、3000形車両は93~96年に計4両を導入。愛称は公募で決まり、94年導入の3002号車も「マリンブルー号Ⅱ」を名乗った。オリジナルカラーとなるのは車体広告を導入した98年以来という。来年が車両の誕生30周年と1913(大正2)年に函館で路面電車が開業してから110周年が重なることから、事前PRを兼ねて復刻した。
オリジナルはフロント部分などに「マリンブルー号」と車名が入ったが、復刻版は2017年度の改修でLED化した行先表示器を活用し、電停で停車中に「復刻 3001号車 マリンブルー号」と掲示される。車内のデジタルサイネージでは車両の歴史を紹介する映像を上映している。
同部は「110周年に向けて3001号車を絡めた企画を考えている。鉄道ファンの来函で観光振興にも寄与したい」としている。(今井正一)