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旧相馬邸、屋根瓦の掛け替え完了 来館者らが寄付し工事サポート

 函館市指定の伝統的建造物「旧相馬邸」(元町33、東出伸司館長)で2年前から行われていた屋根瓦の掛け替え工事が完了した。行政の補助を得るとともに、来館者などに広く寄付を募った結果、350人以上の協力で修復がかない、今月2日に寄付者への謝意を伝える立て看板を敷地内に設置した。東出館長(76)は「たくさんの人から共感を得られた」と喜んでいる。
 同邸は明治時代に道内屈指の豪商として知られた相馬哲平の私邸。東出さんが社長を務めるエステート企画が空き家になっていた建物を改修し、2010年6月から一般公開を行っている。
 瓦屋根の掛け替えは、公開に向けて洋間を修繕した際、壁の色が変化していることに気づいて調べたところ、瓦がずれて隙間が空き、軒下の腐食につながっていたことが判明。専門家の指摘を得ながら2014年から修繕を始めた。
 工事には約4000万円が必要で、行政からの補助だけでは足りないため、14年11月ごろから1枚3000円で来館者や協力者に瓦を購入してもらい、その瓦を寄贈してもらう形で協力を求めた。
 昨年10月に工事が完了。約1年間の活動の結果、一般の瓦398枚と鬼瓦10枚を市民や観光客、保存会、団体からの寄付で掛け替えた。寄付は市内や全国各地、遠くは英国からもあり、瓦の裏には購入者の名前や出身地などを記入してもらうとともに、1枚1枚にナンバーを付け、屋根のどの位置に掛けたかを看板で紹介している。
 「予想外の成功だった。これからの文化財を守っていく一つの指針になるのでは」と東出館長。今年からは同邸の動きを紹介する「旧相馬邸だより」を発行し、寄付者らに配布している。同館長は「どこに瓦を掛けたかを見に来る方もいる。寄付いただいた方に連帯感や愛着をもってもらい、みんなで建物を守りたい」と話している。(千葉卓陽)










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