冬型の気圧配置の影響で、道南地方は9日深夜から10日の明け方まで暴風雪となった。函館地方気象台は10日午前10時ごろに渡島西部、桧山地方すべての暴風雪警報を解除したが、日中の函館市内は一時的に強い風と雪に見舞われた。
この日の函館の最高気温は氷点下0・1度と、今年初めての真冬日となった。最大瞬間風速は江差町で25・0メートル、函館市で21・1メートルを記録。市街地でも視界が悪い中、傘を持って歩く人々の姿が目立った。青柳町から市電で五稜郭町に買い物に来ていた女性(66)は「ついさっきまでは天気がいいと思っていたので驚いた。この時期は傘を持ち歩かないと駄目だね」と空を見上げた。
この低気圧によるしけの影響で、ハートランドフェリーは江差―奥尻間全便を欠航し、約50人に影響。津軽海峡フェリーは、午前7時大間発函館行き1便を欠航、函館―青森間は6便を欠航し、計140人に影響したが、函館発は午後8時15分、青森発は同7時15分から通常ダイヤに戻った。青函フェリーは函館―青森間計4便を欠航し、88人に影響した。
同気象台は「11日の明け方は渡島東西部や桧山地方で風雪が見込まれるほか、正午~3時ごろには奥尻の陸上、海上ともに最大瞬間風速35メートルが予想されるため、暴風雪警報を発表する可能性が高い」としている。(柳元貴成)