日本の食を学ぶため、函館を訪れているシンガポールの学生9人が6日、函館大でグループワークに参加した。同大の学生5人と両国の菓子の味やパッケージを比較し、ニーズを捉えた食品流通について理解を深めた。
日本とアジアの科学技術発展に向け、国立研究開発法人科学技術振興機構が主催する青少年交流事業「さくらサイエンスプラン」に同大の事業計画が採択され、「シンガポールポリテクニック」に通う学生が2~9日に函館に滞在。食品栄養科学について実習するほか、水産加工場や函館国際水産・海洋総合研究センターなどでのフィールドワークに臨んでいる。
この日は高橋伸二専任講師が日本の菓子や缶ビールの戦略、コンビニエンスストアの海外でのニーズ把握などについて講義。日本の菓子とシンガポールで売られている同じ種類の菓子を並べ「シンガポールの方がチョコレートが甘い」「日本のスナック菓子はパリパリ感が強い」などと英語で意見を交わした。
リ・ピンさん(19)は「国によって味覚が違うため、求められる味も異なると分かった」、1年の吉田梓紋(しもん)さん(18)は「シンガポールの学生は積極的に質問し、日本の食に興味を持ってくれていると感じた」と話していた。(稲船優香)