函館新聞社(小笠原金哉社長)の創刊20周年記念式典・祝賀会が11日、ホテル函館ロイヤルで開かれた。来賓の工藤寿樹函館市長、日本新聞協会(白石興二郎会長)の川嶋明専務理事、十勝毎日新聞社の林光繁会長兼主筆、函館商工会議所の久保俊幸会頭らをはじめ、各界から約450人が出席。小笠原社長のあいさつ後、記念事業として青森県産木材を使用したベンチの寄贈を行い、小笠原社長が新函館北斗駅の鳴海正駅長に目録を手渡した。
函館新聞は1997年1月1日、「新聞記事は愛」をモットーに創刊。地域密着、読者本位を基本理念とした紙面づくりと文化、スポーツ事業を進めるとともに、昨年5月には電子版を開設し、電子媒体の充実と普及に努めている。
小笠原社長は「今日まで支えてくれたのは読者の皆さま。今後も紙面の充実、情報発信を通して地域の発展に寄与する」と誓った。
ベンチは、北海道新幹線開業で青森と道南が近くなったことを機に青森県産木材を使用しており、同駅や本紙発行エリアの自治体に贈呈する。目録が鳴海駅長に渡され、JR北海道函館支社の綿貫泰之支社長が「ベンチは青森、道南の結びつきの象徴。新幹線開業効果がさらに続くようにしていきたい」と述べた。
来賓あいさつで工藤市長は「きめ細かい取材と正確な情報を届けており、これからも地域発展のため叱咤(しった)激励をいただき、自治体のまちづくりに協力を」、川嶋専務は「創刊の理念を全うした20年。函館が国内外から注目が集まる中、ますます地域と深い絆を作る新聞として、使命を果たしてほしい」と述べた。
函館商工会議所副会頭の水島良治函館空港ビルデング社長の発声で乾杯した後、出席者が和やかに歓談した。(山崎純一)