函館にも真冬の天使―。流氷とともに姿を見せるクリオネが、函館深堀保育園(深堀町、奥山早苗園長)で飾られている。羽ばたくような愛らしい泳ぎで、園児の成長を見守っている。
クリオネは、地元鮮魚店が「子どもたちに見てもらいたい」と4年前から厳寒期に用意。小瓶の海水に入れて、今年は5匹を13日から玄関窓口に置いた。
クリオネは暑さに弱い。昨年までは冷蔵庫に入れて鑑賞の度に扉を開け閉めしていたが、今年は雪を詰め込んだ容器に入れて冷やし、長く眺められる工夫をした。ひな人形と子どもたちの笑い声も加わり、園内はひときわ和やかな雰囲気に包まれている。
雪の入れ替え担当の加藤咲千代さん(28)は「子どもたちが喜ぶのを見ると微笑んでしまう」、奥山園長も「保護者も興味津々に見てくれている」と話していた。例年、10日間ほど鑑賞できる。(田中陽介)