函館市中央図書館(五稜郭町26、丹羽秀人館長)はこのほど、同館開催のイベント情報やお薦め書籍などを紹介するフリーペーパー「ハトダヨ」第1号を発行した。同館や市内6カ所の地区図書館などで配布しており、図書館の魅力発信の一環として役立てている。
ハトダヨは、覚えやすいようにと「函館市中央図書館だより」を縮めて名付けた。昨年11月27日の開館10周年の記念行事の一つとして、指定管理者の図書館流通センター(TRC、東京)函館グループが編集、発行した。TRCによると、同館がちらし以外で図書館だよりを制作したのは初めてといい、配布開始1カ月ほどで1000部が手に取られた。
内容は同館の歴代館長4人が10周年にあたって寄せたメッセージを掲載しているほか、TRCスタッフのお薦め本3冊を紹介。1冊ずつあらすじとともに、作品や著者の魅力、作中の季節感などを丁寧にまとめており、丹羽館長は「読書がしたくても何を読めばいいのか分からない人も多い。どんどん良い本が貸し出されるよう、情報を発信できれば」と説明する。
このほか、布絵本製作や読み聞かせなどのボランティア団体の活動を紹介。市民に参加を呼び掛けたり、それぞれのボランティア同士のつながりを作るきっかけにしたい考えだ。
A4判6ページで読みやすいようにと、イラストを加えながらレイアウトも工夫している。新年度以降、季刊または月刊での定期発行と市内公共施設などでの配布を検討しており、編集担当のTRCスタッフ、佐々木啓太さんは「紙媒体でのPRはインターネットとは違う魅力がある。図書館について知りたいという利用者の思いを支えるフリーペーパーを作りたい」と話している。(蝦名達也)