【七飯】2月10~12日の3日間、大沼公園広場で開催する「第58回大沼函館雪と氷の祭典」(実行委主催)で使う湖氷の切り出し作業が28日、大沼湖東大島付近で始まった。今冬は気温の高い状況が続き昨年より2日遅れての開始で、ジャンボ滑り台などに使用する約1000枚を切り出す。
作業は町から委託を受けた業者が担当。始めに氷上に60センチ四方の溝を付け、電動のこぎりで切り、厚さ約30センチとなった氷を次々に引き上げていった。担当者によると、昨年末は気温が下がり氷は順調に厚みを増していったが、1月上旬から気温が下がらず、さらに降雪があったことで、透明な氷の部分は半分ぐらい。あとは雪が凍った部分で「このような2つの層になるのは珍しい」と話す。
これまでは専用の氷ばさみを使い人力で氷を湖面から引き上げたが、今年から電動の巻き上げ機を使い、重たい氷を持ち上げる作業の負担を少なくした。氷は近くに置いて冷気を当て、割れにくくしてから重機で広場まで運ぶ。
昨年の祭典では3年ぶりにジャンボ滑り台が設けられた。今年も来場者が笑顔で楽しんでもらおうと、開幕前まで作業を続ける。(山崎純一)