函館方面本部はこのほど、飲酒運転根絶をテーマにした交通安全啓発ソング「あなたに届け函館マナー」を作製し、9日に同方面本部総合庁舎でCD披露会見を開いた。曲は平穏な日常生活が、たった一つのルール・マナー違反で人生を大きく変えてしまうことを印象付ける内容。管内の啓発活動に活用していく。
小笠原和美方面本部長が警視庁広報課長時代に作詞・作曲した特殊詐欺被害防止ソング「まさかの坂道」の函館編を知った、函館方面交通安全協会の山那順一会長が「交通関係の歌も作ってほしい」と依頼し、今年6月末、小笠原本部長が管内の交通安全を願い作詞、作曲。「たった一度の過ちが みんなの笑顔を奪い去る」などの歌詞で2番構成。編曲は道警音楽隊が担当した。
曲調は、お年寄りにも聞きなじみのあるムード歌謡調とし、曲に合う声質の持ち主として、同方面本部交通課の淺井愛美(まなみ)さん(29)がボーカルに起用された。小笠原本部長と会見した淺井さんは「貴重な機会をいただきうれしい。歌詞を読み、どうしたら気持ちが伝わるかを考えて歌わせていただいた」。小笠原本部長は「歌は人の心を動かす力がある。被害者のつらさや気持ちを歌から感じてもらいたい」と述べた。
同本部交通課職員らもサポートし、道条例で定めた「飲酒運転根絶の日」(7月13日)や夏の全国交通安全運動(7月11~20日)に合わせて準備を進めてきた。CDは、渡島・桧山両管内の自治体や公共団体、小・中学校などの教育機関、函館地区安全運転管理者事業主会に加盟する企業など計約700団体に配布する。(半澤孝平)