函館短大付設調理製菓専門学校(野又淳司校長)は11日、サメ研究の第一人者、北大の仲谷一宏名誉教授(69)=魚類学=を招いた特別講座を同校で行った調理師科の40人がサメについて理解を深め、今後は道南で捕れたホシザメのはんぺん作りを体験する
仲谷名誉教授は、北海道大学大学院水産科学研究院教授を務め、サメ類の分類や生態学的な研究に取り組んできた特別講座は昨年に続き2回目で、はんぺん作りを行う前に生態や利用方法を学ぶ狙い学生40人のうち、西洋ゼミに所属する19人が函館近海に生息するホシザメを釣り、はんぺんの材料にするという
仲谷名誉教授は「サメとはどのような生き物?」と題して講義サメの種類や餌の食べ方、生殖について分かりやすく解説し「サメは体内受精をするために交尾器を持っている」と話したまた、肉やヒレ、皮、骨、消化管、肝臓、顎骨を産業利用している現状を説明最近の話題として、サメと一緒に泳ぐダイビングが流行するなど観光資源としての活用も進んでいるとした
一方、サメによる人的被害では、1992年3月に瀬戸内海で潜水士が襲われた事故でサメの査定や原因調査を行い、ホホジロザメが関与したと分かったことを紹介「世界で知られているサメ500種類のうち、人を襲うのは30種類でホホジロザメなどは危険度が高い」と強調した
遠藤小百合さん(19)は「自分の知らなかった料理や使い道が分かり、内容の濃い時間だった」と感想を話した(山崎大和)