函館高専(伹野茂校長)の女子学生でつくる「理系女子実験隊」が、女子児童・生徒の理科への興味・関心を深める活動を表彰する「第3回リカジョ賞」(日産財団主催)のグランプリに選ばれた。担当教員の山本けい子准教授(女子学生サポート室長)は「受賞を励みに今後も子どもたちに科学の楽しさを伝える活動を続けていきたい」と話している。
理系女子実験隊は2015年に発足。女子学生有志がメンバーとなり、小学校や商業施設などで体験型の出前講座を実施するなど、地域の子どもたちに科学の魅力を発信する活動を続けている。
第3回リカジョ賞には28個人・団体の応募があり、5月の選考会でグランプリ候補3団体を選出。9月に3候補によるオンライン会議システムを使った成果発表を踏まえてグランプリを決定した。
成果発表では「高専女子のリカジョ力を地域に還元」をテーマに、実験隊メンバーの三好舞実さん(5年)、黒谷梨円さん(4年)と松永智子准教授が、活動内容や理工系女子が活躍できる持続可能なキャリア教育の展望を語り、選考委から「地域の小中学生の理工系の啓蒙・普及と、講師として参加した学生の成長が十分期待できる取り組み」と高い評価を受けた。
黒谷さんは「先輩方から受け継いできた活動が評価されてうれしい」、三好さんは「今後は新型コロナウイルス禍での活動に向け、高専で学んできた技術を生かし、実験動画の制作にも挑戦していきたい」と話している。(金子真人)