函館高専(伹野茂校長)は27日、2020年度の学生募集要項を発表した。一般学力検査で、これまでの併願に加えて、合格した場合に必ず入学する人を対象にした専願を導入する。
募集は、生産システム工学科(定員120人)、物質環境工学科(同40人)、社会基盤工学科(同40人)の3学科。試験日は、推薦が1月17日(内定通知1月24日)、学力検査が2月16日(合格発表2月27日)。定員は推薦と学力検査で半数ずつを見込んでいる。
新設する専願は、公立や私立の高校なども受験できるが、3月17日の道内公立高校の合格発表日より前の同6日までに入学手続きをしなければならない。一般学力検査の合格者は、まず専願受験者で一定の基準を満たした人を選出し、定員に達しなければ併願受験者の成績上位者から決める。
19年度は、全学科定員200人のうち推薦で85人が合格。学力検査は定員115人に対して289人が受験したが、いわゆる記念受験や滑り止め受験も見込まれるため、定員の2倍以上の255人に合格通知を出し、最終的に114人が入学した。
同校によると、願書とともに提出される個人調査書の意向などをもとに毎年定員の2~3倍の受験者に合格通知を出しているが、辞退者の数によっては超過や不足になる年もあり、専願の導入によって定員の適正化が図りやすくなることが期待される。
澤村秀治副校長は「本当に高専で学びたいと思っている人が受験しやすくなるようになった。今後は中学校の生徒や進路指導の担当者を中心に新制度の周知を進めていきたい」としている。(金子真人)